第4章 理由
「____んで、一くん。俺が何で代表の主将かって?」
「おー。そりゃ実力は申し分無ぇんだろーけどよ。お前よか年長者もいんだろ?」
「いるよ?でもね、これでも、俺。日本トップの実力って言われてんのよ。・・・知らなかったでしょ?」
ニィと笑って岩泉の顔を覗き込むと、その顔は目を見開いていた。
お?
一くんたら・・・鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔してるよw?
見事に?岩泉を驚かすことの出来た俺は、及川と我が家に帰ってきた。
先程の岩泉の驚きようったら、そりゃあもう…………
ウケましたw
だって本当のことだもん。
トップであることは、嘘じゃないし。
ただね、
オススメはしないよ。
…………特に、お前らみたいにバレー馬鹿にはさ。
「ねぇ~悠~お腹空いたぁ~。あー久々に誰かさんの俺への愛情たっぷりの美味しい手作りご飯が食べたいなぁ♪」
「…は?お前への愛情たっぷりって………?誰だ!?そんな気持ち悪いモン入れる奴は!………生憎、俺の作る料理には、そんなもんは1滴足りたも入ったことはない。…断じてない!」
つか、及川への愛情って何だ?
とりあえずハバネロ山盛りに入れればいいのか?(←いい子は真似しちゃダメだよ☆)
さすがに、命に関わるものは入れないよ?
俺、意外と優しいからね。
「……ふふ、そんなに必死に否定しちゃって… 悠ってば、俺のこと大好きなんだね?」
目の前のアホ川は、俺を指差しながらニヤニヤとイラつく笑顔を向けてきた。
「……………。」
「………ね?悠 ♪」
「……………………………………………。」
「……………………あの…悠さん?」
「……………………………………………………………………。」
「……………………………ゴメンナサイ。悠サマ。」
ずっと無表情を決め込んでいた俺は、土下座して謝る及川の姿に満足し、キッチンへと向かった。
____Another feats.