第3章 帝王
【 及川 side 】
俺のサーブを悠が受けるって…え?なぜ?
疑問を抱いた俺は、首を傾げながら松川を見た。
「悠って守備は参加しないポジションじゃないの?俺のサーブ受けんのはチョイきついんじゃない?」
なんて、純粋に思ったことを口にしたら、口角をニヤリと上げて悪人顔で笑う悠がいて、ゾクリと震える俺の身体。
…でも、好きなんだよね。こいつのこの感じ。
勝負に飢える獰猛な瞳。
たまんないね。
だったら、ひと肌脱いじゃうよ?
むしろ全部脱いでも良いくらいだけどw え?だめ?…ざんねーん☆
「おい、徹。お前の本気、受けてやる。」
いいね、その顔。
ゾクゾクするよ。
さすが帝王って感じ。迫力半端ないね~
「…大好きな悠のお願いとあれば、本気、見せちゃおうかな?…でも、その代わり、受けれなかったら______」
そこで止めると不思議そうに俺の顔を見る悠。
「…?」
にこりと笑って、そっと耳元へ唇を寄せる。
「____お前の唇、奪っちゃうから。」
「____!?」
お、びくっとしたよ?
ニシシシシ…悠くんたらドキッとしちゃった系?
さてさてどんな顔してんのか拝んでみ______
_________すんごい笑顔なんだけど!?
え、ちょっと、この笑顔、KO、WA、I(怖い)!!!!!
「徹~。……俺が受けれたときは、覚悟しておけよ…?てめぇの命は…この俺様の掌の中だ。」
あれ?超絶笑顔の悠くんの背後に阿修羅像が見える!?なっどゆこと!?(焦)
しかも、”てめぇの命”って…いつの間にか命がけのサバイバルゲームな感じになっちゃったよ!?
くそぅ…悠め…
冗談のつもりだったけど、
こうなったら、ギャフン!と言わせて
マジで、その唇、奪っちゃうよw?
______Declaration of war with love.