第10章 最大の好敵手
「フンッ……何を喚こうが勝つまでだ。」
言い放ち背を向ける牛島。俺はくくっと小さく笑うと体の中にゾワゾワと騒がしく巡る血が、心に住まう獣が今か今かとボールを求めているのを感じていた。
___さて、若のご期待通り、ここからは俺のペースでゲームメイクさせてもらおうかね。
……オーディエンスの皆さん、よそ見してると終わっちゃいますよ?
それではそれでは、終幕へといざ___
「徹、いつもの寄越せよ?」
先程よりも更に殺気を放つ俺に青城のメンバーたちが圧倒される中、及川だけが笑顔を見せて
「………さぁ、皆、楽しいショーの始まりだよ。」
__To closure.