第10章 最大の好敵手
「………はぁ。たりめーだろ。何度言えば分かんだ、アホ。」
岩泉の拳が俺の肩を軽く叩く。
目を見開いて拳の先を見つめると、ニィ、と悪人面で笑う岩泉がいて。
「………暴れんぞ。」
「おーよ。」
コツンと合わさった拳にお互いの熱が伝わる。
すると、すっと伸びてきたもう一本の腕。
「絶対勝つから。」
及川の闘志みなぎる表情に、俺と岩泉が揃って頷きを返す。及川はニコリと微笑み振り返り声をあげる。
「__さぁ!全国への階段は目の前だよ!必ず行こうっ俺たちで!」
___Emergency to vertex.