第10章 最大の好敵手
「ま、俺も短気だから同じようなもんだろ。……つか、それよか次こそ俺に挙げろよー?俺様を囮に使うなんて何様だぁ?」
「___っ!………えへ☆ごめんね?帝王様♪」
ちゃっかり話題をすり替えると俺の意図に気付いた及川が一瞬だけ目を見開いた後、いつもの調子で返事をした。
俺は白鳥沢の奴等が聞いているのを意識した上でさらに言葉を続ける。
「………たりめーだ。バカ。……あとの4点は俺に寄越せ。」
「も~~帝王っぷり半端無いんだからぁ~。でも、そんなこと悠が言わなくとも、だよ♪」
ふざけたやり取りも駆け引きの1つ。
本当はあんまり好きじゃないけど、相棒の為なら何肌でも脱いじゃうよ?
___Read the air.