第10章 最大の好敵手
俺は両手で牛島の襟元を掴み、自分のすぐ眼前へと引き寄せ
「……うるせぇよ。俺はともかくアイツらを悪く言うんじゃねぇ!!………そうだ、言い忘れてたけど今日の俺はスーパーエースじゃなくWSだ。若、お前のスパイク、もう決まんねぇから。………覚悟しとけ。」
「なっ__!?"WS"だと………!?」
見開かれる牛島の両眼。
刹那、沈黙の中、重なる視線。
「もちろんスパイクは言うまでもねぇけど。……じゃあな。」
バッと両手を離した俺は振り返ることなくその場を去るべく牛島に背を向けた。
後方に聞こえる自分の名を呼ぶ声を感じながら、それに気付かないふりをして。
___Declaration.