第8章 開幕
___だが
空の上、どっかにいるかもしれない神様は俺に微笑みかけてはくれないらしい…………
「下らねぇこと言ってんじゃねぇっ!クソ及川!!部室閉めんだからちんたらすんな!!グズ川っ!!」
「悪口を略さないで!」
「グズ及川!」
「言い直さなくていいよっ!わ~~~~ん!!悠~~岩ちゃんがいじめるぅ!」
「____うげっ!?」
突如凄い勢いで飛び付いてきた及川によって、今まで安全地帯にいた俺はこの瞬間、最前線へと引っ張り出されてしまった。
「………………おい。悠…………どうせ、このバカ今日もお前ん家行くんだろ?……だったら、お前のやるべきことはわかってるよなぁ………?」
ギロリと睨みあげてくる岩泉の痛すぎる視線を全身に受けながら、俺は何度も頭を縦に振り、頷いてみせる。
すると岩泉は納得したのか、帰るぞ、と言い出口へ向かっていき、俺とクソ川(←すべての元凶)はその後ろをやや駆け足でついていった。
「………さっきの岩ちゃん、超キレてたよねぇ?カルシウム足りてないんじゃない?」
……………後でシメるか。
____shock.