第8章 開幕
【 及川side 】
本当は悠を自由に飛ばせてあげたい。
………だけど、
悠が守備に入ってくれることで、ウシワカの攻撃の抑止力になることはわかってるんだよ。
ごめんね…………悠
でも
頼らせて、ほしいんだ。
「____それは、悠が自ら決めたことですか…?」
俯いたまま監督に確認すると、そうだ、という返事が聞こえてきた。
現金な俺は、それを聞いて思わずホッとしてしまって。
「………分かりました。」
小さく吐き出した言葉の裏に誓いをたてる。
守備までやらせてしまうけれど
悠が好きなだけ飛べるように
俺がトスを届けるから。
受け取ってね?
悠
____Feeling that two disagree.