第7章 仲間
思わず頭を抱える入畑の耳に聞こえてきたのは、青城バレー部における絶対における絶対的王者的王者の声。
「徹ーっ!次、お前ブロック飛べよ。……秀ーっトスお願いできるか?」
聞こえてきた声に頭を上げた入畑はコートの中で、ブーブーと文句を言いながら渋々反対コートに入る及川の姿を目に留めた。
「えぇ~~~!!ブロックは良いけど、矢巾にセッター譲りたくなーい!ブーブー!」
「うっせーぞ!クソ川っ!さっさとこっち来い!!」
「ちょっ!岩ちゃんっ悪口短縮しないでよ!!」
(……及川か……やはり、人一倍アイツに付き合って練習しているだけあって、及川だけはドシャットとはいかずとも、ワンタッチは高確率で成功させている……その次に成功させているのは、松川……もう少し他の選手達も頑張って欲しいところなんだが。)
___Left helpless.