第7章 仲間
烏野高校への奇襲から2週間ほど経ち、まもなくインターハイの県予選が始まろうとしていた。
それに合わせるように青城バレー部の練習もより一層厳しくなり、練習量も増えていった。
「銀鏡ーーーー!!スパイク頼めるかーっ?!」
コーチの声にサーブ練を終えた俺は、振り返り頷いてみせる。
ここ最近の練習では、対白鳥沢として、俺がスパイクを打ち他のメンバーがブロック又はレシーブに入るという強打への練習に力を入れていて。
「はいっ!何本でもやれますよ。…………おーい、勇太郎ーっ今日もやんぞー!」
腕を回しながら金田一に声をかけると、やる気に満ち溢れた表情でガッツポーズをとる金田一。
「うすっ!今日こそ悠さんのスパイクっ止めますよ!!」
「ははっ止めたとしてもまだ5割程度の力だけどな。……頼むぜ?勇太郎ードシャット期待してんぞ?」
金田一の肩に腕をのせ、にぃ、と口角を上げ笑って見せると、目を見開かせた金田一の頬がほんのりと赤く染まる。
「やってみせます!見ててくださいっ!」
「……金田一は偉いねぇー。俺は嫌だよ。コイツのスパイク痛いもん。」
「俺も~。……でも、いつまでもやられっぱなしもムカつくし。」
手をパタパタと振りながら俺の肩を叩いてきた花巻と、その後ろで至極面倒くさそうな表情でため息を漏らす松川が歩いてきて。
俺は、ははは、と笑いながら首の後ろを掻いた。
「ま、イッセーも、貴も、今は俺のこと若だと思って全力で相手してよ。」
「おー。言われなくてもそうす「やだやだやだぁー!大好きな悠をウシワカと思うなんて俺には出来ないっ!!」………うっせーぞ。及川。」
突然現れた及川が大騒ぎしながら俺に飛び付いて来たのを避けながら迷惑そうに及川に蹴りを入れる松川に、及川がヒデェっ!、と涙を見せる。
なおもギャアギャアと騒ぐ及川にゆらりと近づく鬼の影___
うお………何だアレ……
殺気半端じゃないんですけど。
しかも、あれは間違いなくヤバイ怒り方してるっぽいし。
危険間違いないですよっ!?
___The affair which is being practiced.