第7章 仲間
「………おい。………クソ及川。よっぽど命を無駄にしてぇみてぇだな………。」
「………え?命って何の話___
<ドゴッ>
___ンギャッ!!」
岩泉の言葉に顔を上げた及川を蹴り上げた岩泉と、床に倒れ込み痛みに悶える及川。
もう、今日でコイツの人生も終わりか………
よくやってたよ。うん。
安らかに眠れよ←
少し離れたところから、及川へ冥福を祈り手を合わせていた俺は、そんな二人に背を向けてキッチンへと向かった。
………さ、飯の準備でもするか……。
___だが、その先で俺は信じがたい場景を目にし、愕然としてしまったのである。
「………これ、は…………どうゆうことだ………?」
目の前には惨劇と化したキッチン。
綺麗にしていシンクには、ドロドロに汚れたボールやまな板、野菜の皮やそれ以外にもよくわからないものがグッチャリと置かれていた。
そしてコンロの上に置かれた鍋は、間違いなくカレーが入っていると主張するようにその外側にはカレーが垂れている。………もちろんコンロにもカレーは侵食しているわけで。
愕然としたまま動けずにいると、呑気な様子でやってきたこの惨劇の原因を作ったであろう男の姿。
「あっ悠~~♪カレー見たぁ?及川さん的にも上出来すぎる出来上がりたと思うんだよねぇ~。ねぇねぇ、味見してみる?きっと美味しすぎて俺に惚れちゃうよー?ふふっ♪」
ぐっちゃぐちゃのキッチンスペースで、そんなことなど全く気にした様子もなくレードルを手に、俺に味見をさせるべく鼻唄混じりでカレーを掬う及川。
その後ろ姿を見つめていると、沸々と沸き上がってくる黒々とした感情。
……………俺のキッチンが………信じられねぇくらい汚されてる………
あり得ねぇ………マジであり得ねぇ………
つか、何で平気な顔してんだ?アイツ……
殴りてぇ………いっそのこと、永遠に眠らせてぇ………
___Tragedy.