第7章 仲間
「ちょっと岩ちゃんっ!!何及川さんのこと無視してくつろいでんのさっ!」
「……あ"?今何か言ったか……?」
俺の隣でギャアギャアと騒ぎ始めた及川が噛みつくも、岩泉お得意の殺意の込められた視線で一瞥され瞬時に黙りこんだ。
「………ナンデモアリマセン」
まぁ、一がこの目になってる時に、しつこくすると鉄拳食らうもんね。
さすが徹くん!
日頃の学習効果だね☆←
何事もなかったかのように雑誌へと視線を戻す岩泉の姿に、小さくため息を漏らすと、背中に張り付くアホ川を剥がしにかかる。
「……おい、いつまで抱きついてんだ。……暑い。離れろ、バカ」
「やだやだぁ~~!だって、やっと俺の元へ帰ってきた愛しの悠を充電中なのっ!だから、はーなーれーまーせーんー!」
………イラッ
んだコイツ………
本当にうぜぇこと言わさせたら右に出るヤツいねぇよな。
「あ?愛しのって何だ?!キメぇんだよっ
………よし、徹。俺のために死ねっ!今ここで!!」
相変わらずのウザさっぷりに怒り心頭の俺は及川の首根っこを掴み投げ飛ばした。
「___ドォワっ!?ちょ、悠!?もぉ~~~何時からそんな悪い人になっちゃったの!?及川さん悲しいっ!!」
床に転がりながらヒデェヒデェ、と騒ぐ及川を無視して浴室を目指し踵を返すと、聞こえてきたのはドスの利いた男の声。
「さっきっからごちゃごちゃとウルセェぞっ!!グズ及川っ!!」
「なっ!?岩ちゃんまでっ!?…ヒデェッ二人とも及川さんへの愛はないの!?」
「「__ない!!!」」
「んなっ!?」(ゲーン)
床に突っ伏して嘆く及川とお怒りモード(触るな危険!)の岩泉をリビングへと残して、無事浴室にたどり着いた俺は、烏野とのゲームによってかいた全身の汗を流すべくシャワーを頭から浴びた。
__Troublesome.