第6章 奇襲
ハッとし澤村の方に顔を向けると、澤村は呆れたように頭を左右に振り、あはは、と乾いた笑いを漏らしていた。
「…………うわ。悠、ドンマイだわ。」
極めつけと言わんばかりに、耳に届いた菅原の声。
『銀鏡さんっっっ!!!スパイク凄かったっす!!ドッゴンって!!ジャンプもブアーッて !空中で止まってた!!!まじカッケェ~~!!どうやんすか!?俺も打ってみたい!!!』
『ボケ日向っ!ボケェ!!!抜け駆けすんじゃねぇっ!!銀鏡さんっっ!!あのサーブ凄ぇっす!!打ち方教えてくださいっ!!あとっ、俺のトス打ってほしいっす!!』
凄い勢いで捲し立ててくる二人に、思わず顔をひきつらせる俺。
そこに俺が神と崇める澤村様(←)から救済のお言葉が届く。
「落ち着けバカ共。んな捲し立てて言われてもコイツも困んだろうが!!」
「「すっすみません!!」」
流石です!!
俺の眼にはお前の後ろに後光が見えるよ…!←
澤村神のお陰で、クールダウンした二人だったが、その様子は俺の返事を求めウズウズと目を輝かせていた。
何だろう……
この状況……デジャブるんですが………
首の後ろを掻きながら小さく息を吐き、二人を見据える。
「あー……チビッ子、お前名前は?」
「日向ッ!翔陽っ!!」
「……翔陽、ね。お前イイ眼してんのな。気に入ったよ。……でも、スパイク教えんのはまた今度な。………影山、お前にもサーブ教えんのはそん時に一緒に教えてやっからさ。今日はこれで失礼するよ。練習の邪魔しちゃ悪いしね。」
____Please calm down.