第3章 帝王
部室に連れ込まれた俺は、そこにいた部員たちに囲まれていた。
しかも、岩泉は既に部室で悠々と着替えとかしてやがって、後でどんな酷いことしてやろうか本気で考えたし。
……で、今は壁際に追いやられての、尋問総攻撃を受けているわけです。はい。
「お、お前、本物の"銀鏡悠"なのか!?すげ……日本代表のエースがうちに………!?夢かっ!?幻なのか!」
いつもは冷静キャラらしい、花巻くん。
「うおぅ……いつも冷静な花巻が動揺しまくってるよ……。なぁ、何でうち来たの?」
「や、松川先輩、その言い方誤解されますよ……」
「じゃ、金田一は何て言えばいいと思うんだよ。」
「え!?あ……何で来てくださったんですか?とか……」
アヒル口でややマイペース?な松川くんと、
しどろもどろの金田一くん………でも、一生懸命さは伝わるよ。うん。
「なんだそれ。敬語めちゃくちゃじゃねぇか。しかも、丁寧なんだかよくわかんねぇよ。」
すかさずツッコミをいれる岩泉。
ナイスツッコミだけど、ナイスって言ってやんない。根に持ってんだかんね。
「えっそんなに有名な人なんですか…?」
「ばっ!ばかっ国見失礼だろっ!」
………国見くんはいいとして、今のは金田一くんによって貶し言葉へと進化しちゃったよ?
ちょっと傷ついた感じするし……俺繊細だしね。
「も~~~!国見っ!俺の悠は凄いんだからねっ!!何て言ったってU-19の"スーパーエース"だよっ!"スーパーエーs「それなんか連呼されるとアホっぽくなるからやめろ」えーっいいじゃんっ"スーパー「徹」……へ?」
「お前、ちょっと、土に還ってこようか。」ニコリ
「……………っ!!……………ゴメンナサイ。シロミクン。」
飛びきりの笑顔を向けると、冷や汗だらだらでピシリと固まる及川。
調子のってるアホ犬には厳しい躾も大事ですよね☆
つか、"俺の"ってなんだ。俺のって。
違うよ?声を大にして言ってもいいくらい違うよ?俺がお前のモンって意味がわかんねぇ……それ食えんのか?
「………わかってくれて、良かったよ。危うく土と一体化するとこだったね?…………………それと」
___Nice to meet you!