第6章 奇襲
【 清水side 】
目の前で、まるで宙を舞っているかのように飛ぶ悠。
そのあまりにも力強く美しい姿に私の目は釘付けになっていた。
「………綺麗……。」
思わず口から溢れた言葉。
1年前、偶然TVで見たUー19の試合で、コート上に圧倒的な存在感を示していた彼。
あの時、初めて彼のプレーを…スパイクを見て、一瞬にして奪われた心。
女の子は皆一様に彼の容姿を褒め称えるが、私にとっては容姿より何よりプレースタイルに惹かれ、その後にアップで映った彼の笑顔が極めつけだった。
あの人のプレーをこんな間近で見れるなんて………
生で見る悠のプレー
今まではスーパーエースというポジションであるため、レシーブなど守備に入る姿を見たことはなかったが、やはり彼は守備もずば抜けており、最初の日向・影山の速攻で入った点以外、烏野側の得点番が動くことはなかった。
レシーブ1つとっても素早い瞬発力でボールの落下点に入り込み、勢いを殺し、緩やかな弧を描き菅原の元へと返す、という一見地味なように見えて実はスキルの高さを必要とされることを意図も容易く成し遂げている。
スパイクに関しては、もう………
スピード、バネ、パワー、技術力、機敏性、判断力………
その全てが神の域と言えるほど、凄いもので
本当にもう………
…………格好良すぎてる……///
____You do not release the eye.