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カラフル 小説

第6章 カラフル 小説 No.6 灰色


十秒で良いんや
もう少しだけこうしていてや
繋いだ手離さない俺(忠義)
そんな俺をいつでも
「しょうがないな」って
微笑んでくれてた莉菜

そうやっていつだって
莉菜は隣で笑っていただけやった
ソレに気付けたキッカケが
莉菜の流した涙って…
そんなの悲しすぎるで…

例えば最後に
流していたあの涙が
終わりの「印」だって
知ってたら何かが
出来たんやろうか?

いつだってきっと
俺の前でだけはきっと
泣かない様にしてたんやな
なんでそうやって

大事な事が見えるのは
最後の瞬間なんだろう

もうちょっとでいいちょっとだけでええ
莉菜の大切さを知って

出会った事が奇跡って

分かるのが早かったなら

俺は今笑えたんかな?

奇跡は二度とは起こらない

分かってるでぇ?

それでもまた会いたいって

思っていてかんにんなぁ?

例えばこの先二人が
また会えたら
笑っていて?俺が好きな
「あの頃」のままの
莉菜でいて欲しい…

例えばあの日の思い出
捨てたらこの心の痛みが消える
そんな事分かるよ?
それでも捨てない

だってこの痛みも涙も
全てが二人でいた
「印」だもんね?
抱いて歩いてくよ?


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