• テキストサイズ

【マギ】ジャーファルさんに愛されて。

第12章 【淡い夢】



シェリルside
*  *  *  *

角を曲がった時に、一瞬見えた、ジャーファルさんの殺意を抱いている鋭い眼。
蛇の様に吊り上がり、静かな怒りを宿していた。

影が、音を立てずにゆらめく。


(滅ぼされる前に、滅ぼしてしまおう)

私は、自分の故郷、大切な国でありながら、見捨ててしまった。
だから今度は、ちゃんと終わらせよう。
かつて、豊かで平和だった国を。
今、貧困と独裁制で荒れ果てている国を。

自分の手で、0に還す。


(…ジャーファル、)

「あなたが手を下す前に、私が…」

責任を、…サラクを治めていた、王女としての責任を。
たった一人の双子の兄を、皇帝を自らの手で殺める。
/ 112ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp