第12章 【淡い夢】
シェリルside
* * * *
ジャーファルがキツく私の体を抱きしめる。
その腕にすがりつく様に、ギュッと彼の胸もとの服を握った。
彼の森林の香りが、私を落ち着かせる。
「………、…させてあげますよ…」
「…え?」
「恐怖なんて、忘れさせてあげます」
手首を掴まれて、乱暴にベッドに投げ飛ばされる。
ベッドから起き上がろうとしたら、肩をぐっと押さえつけられた。
逃さないように私の上に股がり、カフィーヤを無造作に床に投げ捨てる。
胃を握り締められたような、そんな感覚に縛られた。
「じゃ…、ジャーファ、ル…?」
「最近は仕事が詰まっていて…、可愛がってあげていませんでしたよね」
「やだ、ちょっと待っ……んっ」
手首を押さえつけられて、熱い舌が口の中に入ってくる。
抵抗しようと暴れるけれど、バララーク・セイで体を縛られた。
赤い紐が付いた刃物は、天井に深く突き刺してある。
つまり、両腕は吊り上げられていて、ベッドにしゃみこんだ状態。
「いやぁっ…じゃあ…ふぁるっ、んぁあっ」
「嫌? …そんな色っぽい顔して…、もっとの間違いでしょう??」
「そんな…っあ、ぁ!!」
嘘を吐いても、体は正直ですよ。
彼は私を見つめたまま、秘所にしなやかな指をグッと入れる。
反射でビクッと反応してしまい、抑えていた声が漏れ出した。
恥ずかしさで死にそうな私の表情を見て、彼は満足そうに笑い、中をかき乱す。
「あっ、あ、あ、…んぁっ、…い、やぁ…っ」
「まだちょっと早いですけど、我慢できないんで入れますね? …愛してます、シェリル…」
耳元で愛してると囁いて、私の中に自分のモノを突き立てた。
ギシ…ギシ…っ、と、ベッドの軋む音が部屋に響く。
彼のモノが思っていた以上に熱い。
両腕が吊るされていて逃げられない。
ジャーファルは私の腰を引き寄せ、瞬間、強く突き上げた。
「…んぁっ!! …いやぁ…っ」
「シェリル…、シェリル…」
優しい声で名前を呼びながら、行為は激しさを増していく。
頭がどうにかなりそうで、彼に口を開いてキスを求めると、すぐに舌を入れてくれた。