第10章 【奪われた幸せ】
彼のモノが押し上げられ、私はシーツをギュッと掴んで喘ぐ。
体の傷が開き、血がにじみ出る感覚がした。
痛いよりも、快楽で頭がオカシクなりそうだ。
「…いやっ、だめっ…ジャーファル…あぁっ!!」
「シェリル、愛してます」
「ふぁ…ん、ぁあっ!!」
「もうっ、放し、ま…せんっ…」
私の中で律動する彼のモノが、再び奥を何度も突く。
深いキスを交わし、中に流れ出す熱。
ゆっくりモノを抜き取り、彼は私を抱きしめた。
「シェリル…よくご存じの通り、私はこの国の政務官です。あなたは確かに大切ですが、私の中では、やはりシンの次になってしまう…」
「はい…」
「あなたに歪んだ想いをぶつけてしまうかもしれない。傷つけてしまうかもしれない」
再び私への愛を現すように、彼は私の頬を撫でる。
彼の切ない表情が、想像できた。
(……ずるいなぁ…)
「それでも私を、愛してくれますか?」
「…断ったら、私を殺して、死んで冷たくなった私を愛する気でしょう??」
「…正解です」
不敵な笑みを浮かべているのが想像できた。
私は彼の腕の中に自ら入る。
「ジャーファルさん、愛してます」
「よくできました」
彼は満足そうに私の首筋を舐めった。