第6章 マジっすか…。
「誠凛、メンバーチェンジです。」
審判の声がかかり、黒子がコート内に入ってきた。
黒子は火神とセットみたいな感じだと思っていたので、自分からコート外に出ようとする。
が、
黒子「何してるんですか。
大野君はまだですよ。」
黒子に腕を引かれ、止められた。
真琴「へ?俺じゃないの?
じゃあ、誰と…?」
黒子「火神君です。」
火神「俺っ⁉」
黒子「そうです。
カントクが、僕と大野君のコンビネーションを見てみたいとぼやいたので。」
ベンチに目を向けると、コクッと頷いているカントクがいた。
黒子「それに、約束しました。
火神君だけではなく、大野君の影にもなると。」
真琴「黒子…。」
火神「わかった。
大野、頑張れよ。
ぜってー負けんな。」
この大事な場面で自分を出してくれるのは嬉しい。
いつも試合に出れていたアメリカの頃は味わうことがなかった気持ちだ。
真琴「もちろん!
俺のこと、ちゃんと見ててよ!」
試合に出れることの喜び、チームへの信頼…。
色々な感情を込めて、満面の笑みで火神に答える。
火神「っ!
お、おぅ…。」
…?
何か目を逸らされた気がするが…。
まぁ良いか。