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【家庭教ヒットマンりボーン】だって、かっこいいもん。

第1章 無頓着な姉


それは朝のこと。

「え?ツナが?」


「うんうんっそうだってば!」


「こ、告白…?」


「だからそうだって!」

 
「パン一で?」


「うんって!」


あ、あり得ない。

いつからそんな破廉恥な男の子になったのか。お姉ちゃん淋しいぞ。


黒板の日にちを書き直していると、ふと名前をよばれ振り返ってみたら


凄い真顔のお友達さまがいて、さっき話した事を聞いた。


なんでも、あの可愛らしい印象の笹川京子ちゃんにツナがパン一で告白したらしい。


「それでそれでっ!今から持田が勝負するらしいよっ!」


「ふーん…ってはぁぁぁ?」


「道場いこーよっ!おもしろくなりそうっ」


道場、ということは剣道で勝負?
いやいや、ツナ剣道なんて出来ませんよ?


キラキラ(ギラギラがあってる)した目で私を見つめるお友達A ちゃん。


あいにく断れないのが私の性格なので、仕方なく道場に。


別に、どうでもいいのになぁ。
あくびをこらえながら人ごみの中に紛れていると

肩を何度か叩かれた。


それと同時に後ろに誰かが立つ気配がしたので、振り替える。


「あ、武くん。」


名前を呼ぶと、武くんはにこりと爽やかに笑った。眩しいな。


「先輩、珍しいっすね。こんなとこに来るなんて」


あまり人ごみは苦手な私は、こんなとこには顔を出さない。

それをわかっているのは数少ない私の理解者だ。


委員会がたまたま一緒だった武くんとは、そこで話すようになり仲良くなった。



人気者と仲良くなれて私は満足だし、武くんも、前から話してみたかったなんて嬉しい言葉をくれた


「ちょっと断れなくてね、それに弟の勇姿はみたいもんだよ」


悪戯に笑うと、今まで合っていた視線が一度それてしまった。なぜ。


「武くん?」

「あ、いやっ大丈夫っすよ」


そんなことをしているうちに、道場内は賑やかになっていた。


我が弟が来たのだ。

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