【Free! 】僕らの大好きなあの人は海のような人でした。
第6章 5Fr!『熱くなるFeelings』
(夏兄………俺、分かってるよ。夏兄が凛を守りたかったから、触れたことも…………)
「…………俺のこと……嫌になったか?」
耳にかかる夏樹の吐息と普段耳にしない不安そうな声に、真琴の心臓は壊れそうなほど鼓動を速めていく。
「……………夏兄を……嫌いになんてなるわけない。………それに、夏兄が支えてくれたから、今凛が水泳を続けているんだし………わかってる。分かってるんだけど………」
ぎゅうと強く抱き締められる体。
「…………うん。」
真琴の肩に顔を埋めながら次の言葉を待つ夏樹の重さを感じていると、自分の中に渦巻く想いが口から勝手に零れていく。
「……………ズルい………俺だって、……夏兄と………………繋がり、たい……………///…………って、な、何言ってんだ?!あはは、……じょ、冗談だよ?」
耳に聴こえてきた自分の声に驚き、ハッとする真琴が急いで夏樹から距離をとると、目の前の夏樹は眼を細め柔らかな笑みを向けていた。