【Free! 】僕らの大好きなあの人は海のような人でした。
第6章 5Fr!『熱くなるFeelings』
「…す、すみません。ご迷惑をおかけしました!……実は俺、泳げないんです。」
真琴に手を引いてもらい、プールサイドまで上がった怜がポツリと呟く。
どう反応すべきか悩んでいた真琴たち3人とは反対に、夏樹は笑顔でその俯いた頭を撫でていて。
「……んなことどうでもいいよ。それよりも、お前が無事でよかった。」
夏樹の言葉に一瞬見開かれた怜の瞳。
すぐに伏せられた目線と赤みを帯びる頬。
「……ありがとう…ございました///」
その様子を見ていた真琴たち3人は、怜が夏樹に自分達が抱いているソレと同じものを抱いていることに気づき、心中穏やかではなくなっていた。
(竜ヶ崎は……夏兄が…____)
そのことに無性に寂しさを覚えた遙は思わず夏樹の腕へと抱きついていた。