【Free! 】僕らの大好きなあの人は海のような人でした。
第3章 2Fr!『慈しみのdistance』
後頭部を掻きながら困ったような表情を見せていた夏樹だったが、真琴と渚の言葉で吹っ切れたのか、またいつもの笑顔に戻り、プールの中へと戻ってきた。
「ま、また会ったときに謝っとけばいっか!……よしっ続き続き~♪ほい、またくっつきたかったららどーぞ?」
排水溝の前まで戻ると、腕をあげ、先ほどまで遙がくっついていた体の側面をあける。
遙は一瞬目を見開くも、すぐに先ほど同様に夏樹横っ腹に腕を巻き付けた。
「………落ち着く。」
「えーっ!ハルちゃんばっかずるぅい!!僕も僕も~!!!」
渚は再び夏樹の背中にのし掛かり、顔を刷り寄せだし、夏樹は作業を続けつつ、そんな二人を笑っていた。