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Destination Beside Precious

第5章 3.Kiss? or More?


汐の後に続いて凛はキッチンに入った。

「ごめん凛くんパンしかないけどパンでいい?」
「ああ」
凛の声を背中で受けながら汐は冷蔵庫の中身を確認する。
チーズと卵を見つけた。

「食べたいものとかある?」
「食いたいもの?あー、肉」
「えー、朝からお肉?えーと、ベーコンでいい?」
「構わねぇよ」
何があるかなー、と汐は冷蔵庫の中をさらに漁る。
サニーレタスを見つけた。

メニューが決まった。
冷蔵庫から食材を取り出し、調味料が収納してある棚を開けてハーブソルトを手に取る。

「凛くんって2枚くらい食べる?」
「2枚?汐はいつもどれくらい食ってるんだ?」
「1枚半」
「じゃあ3枚用意してそれをふたりで食おうぜ」
汐がなにを作ろうとしているのかはわからないが、とりあえず汐に合わせた。


「なにか手伝うこととかあるか?」
「えーと、じゃあコーヒー淹れてほしいな」
コーヒーの粉...豆を挽いたものは下にあるから、と言われて指されたほうを見るとコーヒーメーカーが置いてあった。
粉と水を機械に入れると自動的にホットコーヒーが抽出されるものだった。
コーヒーの粉を機械に入れた後、水を投入する。そしてスイッチを押した凛は汐のもとへ行った。

「あとは終わるのを待つだけだ」
「凛くんありがとう」
凛がコーヒーを用意している間にサニーレタスをカットした。
汐は今、溶き卵をハーブソルトで味付けしている。

「なにか他に手伝うことあるか?」
「あー凛くんあっち座っててもいいよ?」
「いやだ」
「じゃあそこのマフィンをオーブントースターで軽くトーストしといてくれる?」
カットされたサニーレタスの横に、同じくカットされてバターが乗せられたイングリッシュマフィンが置いてあった。

「時間は?」
「あー、適当でいいよ。軽くだから」
「適当って言われても困るんだよ...」
「じゃあこんがりするくらい」
こんがり、と言われても困ると思ったが凛はなにも言わずにマフィンをオーブントースターに入れた。
焦げたものを朝食にしたくないから、こんがり程度にトーストできるまでちゃんと見ていようと凛は思った。


しばらくするとベーコンを炒める音といい匂いが漂ってきた。
凛が振り返るとちょうど汐がフライパンに卵を流し込んでる所だった。
ベーコンエッグを作っているらしい。
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