Destination Beside Precious
第13章 10-2.Don't Leave One Alone Ⅱ※
「ああぁン…っ!だめ…っ、きもちい…ぃ…!」
ゆっくりした動きだというのに、熱い切っ先で快感のスポットを的確に刺激されて今までにないくらい〝セックス〟で感じている。
「その顔、堪んねぇな…ぁ…っ」
汐が快感に喘ぐと凛自身をぎゅっと締めつける。
元々感じやすい体質の汐は締まりがかなりいいのだが、今夜はよりきつく肉茎を包み込む。
それが堪らなく気持ちいい凛はうっとりとした声を上げた。
「ん…っんんっ…!」
熱いくちづけを交わし、紅潮する肌に凛が噛み痕を残す。
じんわりと汗が吹き出してくる。腿がビクビクと跳ねる。爪の跡がついてしまうのではないかと思うくらい凛の腕を強く掴む。
そうしていないと意識が飛びそうだ。
凛が前のめりになって汐を抱きしめた。
腰を穿つ速度がペースを増す。
「汐…し…お…っア…っ!」
掠れた声で自分の名を呼ぶ愛しいひと。
抱え込むように抱きしめられて、肌と肌が密着する。
凛の身体の温かさを求めるように背中に手を回す。
柔らかな胸が凛に押し潰されて苦しいはずなのに、天にも昇るような幸福感を噛み締める。
激しい抽送に合わせてぐっちゅぐっちゅと蜜がかき混ざる音。ぱんぱんと肌と肌がぶつかる音。ふたりの荒い息遣い。生々しいにおい。
すべてがふたりを狂わせて更なる高みへと誘う。
理性なんて言葉はとうに忘れた。
「あ…っ!あああぁん…っ!あぁーっ…!」
自分のものとは俄に信じ難い甘い声が洩れて止まらない。
激しく突かれて、肉茎の先が気持ちいい場所に深々と刺さったかと思うと次の瞬間には引き抜かれて恐ろしい程の排泄感。
凛がリズムを刻む度に恥骨と花芯が擦れる。その気持ちよさは蜜壷の快感と相乗効果を成し波を倍の高さにする。
頭の中が白くなる。なにも考えられない。
入るだけの力を込めて汗ばむ背中にしがみつく。震える脚を腰に絡めて必死にすがりつく。
こめかみに走る汗さえ愛しい。激しい快感に表情を歪ませる凛の顔が見たいのに、目を開けられない。
「だめ…っ!また…っいっちゃ…ぅ…んぁあ…!あああーっ…!!」
叫ぶように喘ぎ、一気に昇りつめて、弾けた。
その瞬間、今までにないくらい蜜壷が収縮し凛を締めつけた。
「あァ…っおれも…いく…っ…!」
更に速められた抽送がこれ以上ないくらい深いところで止められると、鳥肌が立つほど甘い呻きと共に凛は青い精を吐き出した。