Destination Beside Precious
第13章 10-2.Don't Leave One Alone Ⅱ※
一瞬が永遠になるような、そんな気が遠くなるような感じ。
濃い蜜をこぼす蜜口から凛は指を引き抜いた。
その喪失感さえ気持ちよく感じた。
閉じていた目を開け、凛を見やる。
こちらに背を向けていた。きっと繋がる準備をしているのだろう。
蜜壷の奥が疼いて仕方がない。
動物みたいに発情して、全身で凛を求めている。
そういえばここは離れだ。
どんなに大きな声を出してしまっても後腐れがない。
羞恥心などすでにかなぐり捨てて、性に対して貪欲になりつつある汐はそんなことを思った。
弛緩していた腿を掴まれ、大きく膝を割られた。
心臓が大きく跳ねると、新たに蜜が湧きだしてくる。
女襞の間に宛てがわれた凛の欲望の熱さに汐は驚く。
「…つけてる?」
「ああ」
短い会話を交わした後、凛の熱が汐の中に押し込まれる。
もう何回も経験したのに未だに慣れない、奥を押し拡げられる感覚。
ずぶずぶと深くまで進んできて、ぴったり全部呑み込むとふたりはかたく抱き合った。
「ん…っ、凛くん、ほんとにつけてる…?」
「つけてるって。けど、今夜は半年記念の旅行だからな、いつもと違ぇ。ま、その話は後だ」
「凛くんの、こんなに熱かったんだね…」
「お前のナカ、すげぇあったけぇ…」
ずっと繋がっていたいと互いが思うと、凛はゆっくりと腰を動かし始める。
一度達した膣は敏感でゆるりとした刺激にも過剰に反応してしまう。
「あ…っ!ああぁ…っん」
凛の腰の動きに合わせて蜜壷がヒクヒクと疼く。
上体を起こした状態で抽送をする凛の肘に汐は手を添える。
「ン…汐…今日はいつも以上に締まるな…っ」
感じる凛の顔を見つめているだけで、どうしようもなく凛のすべてが欲しくなる。
肉茎で蜜がかき混ぜられるいやらしい音はまるで媚薬のように互いの情欲を高める。
「あぁ…っん…!りんく…ン…っいっぱい…きもちよくなっ…ぁ…っ!て…」
潤んだ瞳と喘ぎ混じりの声でそう伝える。
凛にもたくさん快感を味わってほしいのに、自分の方が気持ちよくなっている気がする。
「今日は…っ声、我慢するなよ…っ」
誰もいない家で愛し合うにしろ、やはり隣人の存在は気になる。
しかし今夜はそんな心配も不要だ。
肉茎に伝わる膣の温かさと快感に酔い始める凛。
ゆるゆると直線的だった腰の動きが、ねっとりと汐の〝気持ちいいとこ〟を竿の先で引っ掻くような腰遣いに変わる。