第14章 その名を呼ぶ創始者
『1、配信されたミッションには必ず参加すること。
2、ミッションに参加したらそのミッションに6時間以内にクリアしてゲーム内から脱出すること。
3、ミッションに失敗すると失敗した参加者に罰があたえられる。
4、ミッションを放棄したものにも罰があたえられる。
ルールはざっとこんなもんです。ちなみに、付け加えて言うとミッションが配信されるのは必ず全員とは限りません。それから、ゲーム内には様々な登場人物が存在します。クリアに繋がるキーマンがいるかもしれないのでコミュニケーションはお忘れなく。
最後に、今回のミッションの内容を発表します。
*参加者同士の繋がりを思い出し、新たに深い繋がりを築け。
初めてなので簡単なミッションにしておきましたよ。
ではでは、私はこのへんにしておきます。
ばいちゃ(^_^)ノ』
ゆっくりと綴られていった無機質な文字はみさき達を混乱させた。
すると、1人の青年が立ち上がって全員に向かってこう言った。
「座っててもわかんないですよ。あの文字をみた感じ、ミッションは自分たちで自己紹介をしあえってことじゃないですか?」
青年に続いて髪の長い女性が「きっとそうよ!新たに深い繋がりを築けって、これからお世話になっていくんだから、友達になっていけってことですよ。」
なるほど、そういうことか。とみさきは頭の中で呟き、友達という言葉に異常に反応していた。
「というわけで、まず自分から自己紹介したいと思います。俺は想世 時雨、琴野高校二年の16歳です。えーと、普通に時雨って呼んで下さい!」
「はい!私は石依 琉架っていいます。時雨と同じく琴野高校二年生の17歳です。石依でも琉架でも、なんでも呼んで下さい。」
みさきは少し驚いた。どういうわけか、自分と同じく学校の先輩にこの場で出会ったからだ。自分も同じ高校だと早く伝えたいため、みさきは続いて自己紹介をした。
「お、俺は歌川みさきです!俺も、琴野高校で一年です。えっと…16歳です。」
「うん、知ってるよ!さっき会わなかった?学校で…。」
と、琉架がみさきに向かって言った。みさきは琉架にさっき会っているようだが、全然見当が付かない。
琉架は少し残念に思い、思い出してもらおうとみさきに話し始めた。