第13章 集結プロファイル
《想世時雨 side》
今日は生憎の雨。俺達は昼休みを定番の場所で過ごしていた。
しかし、今日はいつもと少し違った。
琉架の作った弁当を食べ始めたら二人の少年が階段を上がってきたのだ。
「「あ…/え…?」」
金色の髪と、ブラウン系の髪の見知らぬ少年たちだった。
上靴の色を見ると、二人とも黄色の上靴を履いていた。
つまり彼らは一年生で俺達の後輩にあたる。
どうやら蓮堂さんも、同じく色を確認したようだ。
「ご一緒…する?」
焦って何を言ってよいか分からなくなったのか、琉架がなぜか昼食に二人を誘った。
その一年生2人も、琉架と同様に焦っていたのかブラウン系の髪の一年が、空気を読んだように断ってくれた。
急いで階段を下りていった2人を見送りながら琉架は、「ホントに一緒に食べても良かったのにね。」と呟いた。
琉架は焦っていなかったらしい。
(俺は邪魔されたくなかったけどな。毎日一緒だけど、やっぱり家族水入らずなのが一番だぜ。)
と思いながら左側にある壁にもたれた。
「スマホ持ち歩いてたな、山吹のやつ。」
サンドイッチを食べ終わった蓮堂さんが少しムッとした表情で言った。
「え!?知り合いッスか?今の一年と。」
「ああ。文化祭の実行委員が同じだったんだ。覚えてる。」
「そう言えば、いたなー。テント運ぶの手伝ってくれたような…。」
「琉架も知り合いなんだな。俺も実行委員すればよかったぜ。」
ー…ピリリ ピリリ
弁当を食べ終わり、片付けようとした途端に、電源を切っておいたはずのケータイが鳴りだした。
「「「 !? 」」」