第13章 集結プロファイル
山吹は焦点が定まらないのか、目玉だけをキョロキョロさせている。
「なんでキョドる?変なこと言ったかな、俺。」
「い、いや。なんかお前にそんなこと言われるとすっげーハズいというか…。そんなハズいこと真面目に言ってほしくないというか…。」
山吹は、気を紛らわせるためにウインナーをガッツき始めた。
「ほんと、見習うよ!山吹くんのこと。」
そう言うと俺も弁当をガッツき始めた。
「なんかさ、お前後輩に見えてきた。」
「えー?…なんで。」
「俺のことシタってるみたいじゃん?"分かりました、先輩!"とか、そのうち言いそう。かわいー!」
「ウザ!!嬉しくないよ、ばーか。」
あ、また山吹くんと仲良くなれてる。
と思った。
過ぎていく日々がこんなに楽しかったとは。
過ぎていくことがこんなに名残惜しいとは。
忘れかけていた日常がジワジワと俺の心を満たしていく。
ー…ヴー、ヴー
突然、俺の携帯のバイブが鳴りだした。
昼休み中に、しかも校舎内で携帯を使うのは校則違反だが、緊急の連絡だといけないのでバレないようにそのスマホを確認する。
「へー、歌川も俺以外の奴とメールするんじゃん。誰からー?」
「いや、普通に家族とかとメールくらいするし…。」と言いながらそのメールを開いていく。
意外な相手からのメールだった。
「あれ?なんでリトポリからメールが来るんだ…?何かしたかな…。」
「えぇ!?リトポリからメール届いたのかよ!!いいなー。」
「ゲームからメールって届くもんなの?アプリにログインしてないのに。俺のケータイにEメールで届くのっておかしくない?」
「……と、とにかくどんな内容なわけ?ユーザー登録のときにアドレス入れたんだから、来てもおかしくは無いっしょ!!」
「はい、見せろって!!」と言うので下にスクロールしてみる。
そこには目を疑うような内容が記されていた。