第12章 感情ミートアゲイン
「このプテラヌドンは、蓮堂さんがいない間、家に引き籠もってゲームばっかりしてたんスよ!!」
「は…、はぁ?」
(ちょちょちょちょ!!!待って言わないで…!!)
いきなり時雨に僕が隠していたことを暴かれた。
驚きと動揺する僕の手は震えていた。
「ゲームって、little policeみたいな…?」
春が投げかけた質問に、時雨と琉架が頷いた。
「…それ、隠す必要あるか…?」
「あっ、あるよ!!だってそんなの……。」
「勇希雄…。」
琉架が、言葉を詰まらせて俯く僕を心配した。
(そんなの、恥ずかしいじゃん…。)
「時雨、いくら何でも言い過ぎたんじゃ…。」
「いや、だって勇希雄…なかなか言わないし…。」
「そんなの、恥ずかしいじゃん。」
「「「 !! 」」」
俯いていた勇希雄に、一斉に3人の目が集まった。
「引き籠もったあげくゲーマーになってるんだよ!?…気持ち悪いじゃん。
一年たってもその生活から抜け出せないしさ…。
帰ってきてるの分かってたのに、今のこんな僕じゃ合わせる顔が…」
「勇希雄の言う"いろいろ"はそんだけか?」
は?
一瞬固まる僕。
春にはそれだけにしか思えないのだろうか。
こんなにも、バカバカしいのに。
「…なるほど。俺がそんな事で怒ると思った勇希雄の方が怖いよな、それは。」
「いやいや、蓮堂さんには負けるッスよ!」
「うん。もし私が勇希雄の立場なら、私も春さんは絶対に怒るって、考えるな。」
僕は琉架と時雨の方を向いて、「っねー♪」と同意を受けた時のお馴染みのセリフを言った。
時雨は深く頷きながら、琉架は僕と共に首を傾げながら言った。
春は口角をピクピクしながら目を下げていた。
(おっと…、調子に乗りすぎたか…?wwまぁ、そう考えるのは無理もないってこと、分かったよね…www)
何故だかニヤツきが止まらなかった。
真剣な話をしているのにどこか、気が晴れ晴れしていた。