第11章 再会イモーション
「こ、これだけって…。文句言うなって言ったでしょーが!」
「だって量少ないし。俺が結構食うの知らなかったわけ?」
「ご飯おかわりすればいいじゃんか…!」
「分かったから、そんな睨むなって。」
夕食を食べて皿洗いを済ませ、海恋は自室に戻った。
(ちょっと勉強でもしようかな。…って、あたしらしく無いけど。)
そう思い、ノートと参考書や中学教科書を取り出してデスクにつく。
ペンケースを開けると、見慣れないシャーペンが入っていることに気が付いた。
(…これ、鳴未のシャーペンだ!あたし借りっぱなしだったんだ。返さなきゃ、鳴未も探してるよね。)
急いで返した方が良いと考えたので、海恋は鳴未に明日返したいとメールをする事にした。
〔鳴未、遅くにごめん!鳴未のオレンジ色のシャーペン、あたしが借りっぱなしだったのっ。明日返しに行っていい?〕
〔やっぱり海恋が持ってたんだ!明日は朝なら大丈夫だよ。お昼は出かけるから早起きする事になるけど…〕
〔わかった!!朝ね。あたしが悪いんだから早起きでも何でもするよ。〕
〔それじゃあ、9時位からでいい?〕
〔全然おっけー!9時位にそっち行くね!じゃあね、お休みー。〕
〔はーい待ってまーす!おやすみー。〕
海恋はメールを終わらせると、その鳴未のシャーペンを使って勉強を再開した。
次の日の朝
海恋は公園の林で、鳴未の死体を目の当たりにした。
このような出来事を鳴未と海恋以外の三人は知らない。