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Il mio modo

第4章 Invito~勧誘~


「私は池袋に根を下ろし界隈を取り仕切っている粟楠会という組織の者です」

『…つまり、ヤクザの方で?』

「その通りです」



成程、だからヤバい気配を感じたってワケか。
怖がったり驚いたりするどころか納得してしまったぞ。



「怖がらないのですか?」

『勧誘に来たって事は俺に危害を加えるつもりはないって事でしょう?』

「えぇ 理解が早くて何よりです」

『しかし何故俺を?』

「平和島静雄」

『!?』



何で静雄の事を知って…てか、



『何故今静雄の名前が出るのですか』

「そう怖い顔をしないでください
 貴方は彼の為にケンカに身を投じたのでしょう?」

『……』

「その事を隠し続けてるみたいですが、来年彼も中学に入学するみたいですね
 そうなればバレる確率が高くなるのは避けられない事実」

『ちょっと待ってください 俺の名前といい静雄の事といい、何故知っているんですか』

「情報ってものは素晴らしいでしょう?」

『情報、』



俺や静雄の事を調べ上げた上で更に俺を観察し、お眼鏡に適ったからこうして勧誘されてるって事か。



「情報は実体のない鋭利な武器ですよ
 情報を操れば人を幸せに導く事も陥れる事も出来る
 その恐ろしさは貴方もわかってるハズです」

『その通りですね "噂"も情報の一部ですから
 情報を思いのままに操れれば噂を根絶やしにする事が可能
 つまり直接見られない限り静雄に俺の事がバレずに済むって事ですね』

「物分かりが早くて何よりです」

『それで、見返りは?』

「先程申し上げた通り、我々の組織に入る事ですよ」

『成程』



つまり俺に極道の仲間入りしろと…。
俺五本指でいたいんだけどなぁ…冗談だけど。


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