第4章 Invito~勧誘~
「では、好きなものを選んでください
私の奢りですから」
『は、はぁ…』
車で連れて来られたのはなんとごく普通のファミレスだった。
てっきり何かの組織の建物か何処かだと思ってた。
「メニュー見ないのですか?」
『拍子抜けしてるんですよ』
「でしょうね しかし先程のケンカで空腹なのでは?」
『そうですけど…見てたんですか』
「最初から最後までしっかりと」
『さいですか…』
おいおい…俺の名前知ってるわケンカ見てたわ…一瞬ストーカーかよって思っちまったぞ。
まぁその考えは俺の中ですぐに消え去ったけど。
結局目の前の痩躯の男性は和風定食を注文したので俺もグラタンを注文した。
メニューを仕舞った時、やっと自己紹介へと話が進んだ。
「申し遅れました、私は四木と言います」
『はぁ…で、俺に話したい事とは?』
「そうですねぇ…貴方はまどろっこしい説明はお嫌いのようですので単刀直入に言わせていただきますね」
『、はい』
まただ…この人…四木さんの目がギラついた。
この目は説得っつーより…商談?するような目。
目的を果たす為に目の前の事を確実に熟そうとする目だ。
「貴方を勧誘しに来ました」
『…はい?』
官有? 寛雄? 幹雄?
あ、違う?
勧誘?
…何に?