第3章 Deterioramento~悪化~
「終わっ…たぁ…」
『お疲れ様』
宿題のプリントを終えた静雄が机に項垂れるのを面白おかしく見る。
勉強とか頭を使う事が嫌いな静雄はエネルギーを使い果たしたと言わんばかりな疲れようだ。
頭を撫でてやると疲れ切った顔が笑顔に変わってこっちまで嬉しくなる。
けど…タイムリミットだ。
『じゃ、俺もそろそろ帰らなきゃな』
「そうですか…」
あからさまにしょんぼりする静雄に俺はいつもの言葉をかける。
『明日も来るからな』
「、はい!」
笑顔になった静雄を見て安心し、最後にもう一度静雄の頭を撫でる。
ドアを開けて静雄に方を振り返ると笑顔で見送ってくれてるから、俺もじゃあなと言って部屋を出た。