第2章 Riunione~再会~
少年の顔が見えて…静雄に似ているなって思った。
あの子があの時の静雄なのかもしれないって可能性が高くなった。
だけど確かな証拠が無い…何か決定打になりそうなものがないのだろうか。
「……また、やっちまった」
激昂し息を荒げていた平和島は、さっきまでと同一人物なのか疑うくらい弱々しい声で呟いた。
その後ポケットをゴソゴソ弄って何かを取り出した。
此処からでは見えないくらい小さなものだ。
「化け物…か…こんな俺でも、お前は友達って言ってくれんのかな
徹…」
『!?』
今…俺を呼んだ?
確かに徹って言ったよな?
『…静雄?』
「!! あっ、」
公園に入って近付き試しに呼んでみたら、肩を震わせる程驚いた平和島は持ってた何かを落としてしまった。
それはコロコロと転がって俺の靴に当たった。
屈んで拾って見るとそれはペットボトルのキャップだった。
でも…ただのキャップじゃねぇ。
『これ…』
キャップに平仮名で俺の名前が書かれていた。
もしかしなくても彼が書いたものだろう。
きっとこのキャップは…俺がお礼に奢ってあげた時のポカリのものだ。
これが決定打となった。
噂の平和島とは、五年前会った静雄の事だったんだ。
『…久し振り、だな』
「お、おぅ…」
平和島に…いいや、静雄に近付いてキャップを手渡すと照れ臭そうに、でも大切そうに受け取った。
こんな事してまで俺の事を覚えててくれてたんだな。
嬉しい反面申し訳ないな…。
だけどどうしよう…確かめたいとは思ってたけど、何を話そうかとか考えてなかった。