• テキストサイズ

うたの☆プリンスさまっ♪【一十木音也】裏夢短篇集

第1章 affettuoso(アフェットゥオーゾ)


.
「ズルくないって。ちゃんと教えてあげるから。ほら、おいで」

再びポンポンと隣を叩いて、ここに座ってって仕草で示しす俺に。
少し迷った様子の君だったけど、また僅かに距離を空けて腰を降ろすんだ。

「なんか…微妙に離れてない?」

「そっ、そんな事…」

「あるよ。ねぇ、。なんか勘違いしてない?」

急に体を離したのは、君が欲しくないからじゃないし。
怖気付いた訳でもない。
ただ君を大事にしなきゃって一心で、泣く泣く諦めたんだから。

なのに愛情のない様な行為だなんて思われてるなら、心外だ。
言葉ってこんな時、意外と不便かも知れない。
どう考えても言葉なんかじゃ伝えきれない。
だから俺達は歌を作り歌を歌う。
でも、それでもまだ伝えきれない想いは、きっと触れ合わないと届かないから。

「えっ?」

「俺に拒絶された…とか思っちゃった?」

「それは…その…」

困ったように視線を外す君は本当に分かりやすい。

「そんな事ある訳ないだろ?」

不自然に開いた二人の距離。
それを縮めるように、グイと君を抱き寄せる。

「おっ…音也くん?」

「…」

さっきの続きとばかりに、そのまま口付ける。
触れるだけのキスから、唇の間に舌を割り入れて口内を犯して行く。
/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp