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薄桜鬼 短編集

第2章 紫瞳の貴方 土方歳三


「はぁ…。」

放課後になっちゃった…ん、あれ?

「平助、総司知らない?」

「総司?…いや、見てねぇけど。」

…あいつ、逃げやがった…!
「しっかし、お前土方さんの授業でよく上の空でいれるよなぁ、総司も総司だけどよ(苦笑)」

「…別に、好きで上の空だったわけじゃないし…。」

「まぁ、とにかく言ってこいよ、土方さん怒らすと怖ぇから。」

「はあーぁ…。」

トボトボと私は職員室へ向かった…こんな形で話したくなかった〜…。


「失礼します…。」

「夏野一人か?総司はどうした。」

「…いつの間にか居ませんでした。」

「はぁ…まぁ、あいつはいつもだからしょうがねぇか…。」

先生が眉間にしわ寄せてため息を吐く。

「とりあえず、これ。」

渡されたのは五枚の紙。

「…え、えーと…。」

「今日習ったとこのプリントだ、教科書なり見てやっていいから、やって出来たら俺んとこ持って来い、そしたら帰っていいぞ。」

「は、はい。」

プリントだけか…それなら大丈夫か
教室に戻り早速プリントに取り掛かる。


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