第2章 紫瞳の貴方 土方歳三
紫の綺麗な瞳に目がいった。
思わず見入ってしまう。
「綺麗な目…」
「え、土方さんの?君、趣味悪いねぇ」
「そ、総司…っ!」
自分にしか聞こえないつもりで呟いた一言が…まさか総司に聞こえてたなんて…何たる失態…。
「君、今失礼なこと考えてるよね。」
「うるさい、総司には関係ない。」
夏野朔、高校2年生、わたしはつい先日この学校に転校してきた。
てか、今古典の授業なんだから集中しないと!
けど…好きになる相手が土方先生ってヤバイよね…教師だし…
「まぁ、別に君の趣味に文句言うつもりないけどさぁ。」
「何よ。」
「さっきから授業聞いてないでしょ、土方さんがすごい形相でこっち見てるよ?」
「…え?」
そう言われ、土方先生の方を向く
「…総司に夏野…堂々と授業放棄か?」
「そ、そんなこと…!」
「僕、土方さんの授業嫌いですもんニコッ」
「総司!」
火に油を注いでどうする!
「…いい度胸だ…総司、それから夏野、放課後は俺んとこ来やがれ。」
そう言い、とっとと授業に戻る土方先生。
隣の総司はあろうことか寝てる。
…時間よ戻って〜…(泣)