• テキストサイズ

薄桜鬼 短編集

第3章 先輩と後輩のちに…? 不知火匡


「なんだてめぇは!」

いきなり反対側の腕を掴まれ、グイッと引き寄せられる。バランスを崩した私は、そのまま声の主である…不知火先輩の胸に身体を預ける格好になってしまった。

「は?てめえらに名乗るような義理なんざねぇよ。」

「んだと!?」

男の一人が不知火先輩に拳を振るおうとしてる。
咄嗟に目をつぶったが、衝撃が来ない。恐る恐る目をあけてみる。

そこには、地面に伸びて動かなくなってるさっきの男の人。

「ちっ…お、覚えてろ!」

早々に立ち去る男の人達。
こ…怖かった…。

「おい、大丈夫か?」

「あ…は、はい…。助けてくれて、有り難うございます。」

袋を拾いながら声をかけてくれる先輩。

「お前まだ顔真っ青じゃねぇか…ったく、まだあいつらいるだろうしな。送ってくぜ、家どこだよ。」

「えっ!?そ、そんな!大丈夫ですよ、それに家近くですし!」

「流石に今の状況で女一人帰すわけはいかねぇだろ。いいから黙って送られてろ。」

「あ…は、はい。」

不器用な言い方だけど…心配、してくれてるんだよね…。
/ 24ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp