ときめきメモリアルGirl's Side【佐伯瑛】裏
第1章 夢の隣に
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「それは…」
もっともな問いかけに返答に困ってしまう。
「…その方が、気持ちいいから…」
なんだか照れくさくて言葉尻がドンドン小さくなる。
あーぁ、好きな女を前にすると、ドンドン俺は情けなくなる。
「えっ?」
驚いて開いた唇に自分のそれを重ねる。
もう、答えを待つ余裕なんて俺にはなかったから。
舌を絡めながら、ベッドにゆっくりと組み敷いて行く。
「…んっ、…くっ」
苦しげに時折もれる吐息にも胸はまた高鳴る。
おまえに聞こえそうな程大きくなる鼓動に、正直少し焦ってる。
シャツのボタンに手を掛けると僅かに抵抗するおまえ。
「、あのさ…おまえ、なんて言うかその…俺の事…好き?」
弱気な眼差しでおまえを見つめる。
「えっ…あっ…あの………うん、好き」
困ったように俺を見つめ返したおまえははっきりとそう言った。
その言葉に思わず安堵の息を漏らす。
「なら…いいだろ?俺もさ…好きだから、おまえの事」
恐る恐る伸ばした手でおまえの頬に触れる。
それに応えるように微笑んで頷くおまえが本当に可愛くて。
照れ隠しにチョップした。
「…ったぁい」
不服そうな顔で俺を見つめるおまえに少し笑う俺。
「あんまり可愛い顔見せんなよな?…俺、加減出来なくなるぞ?」