第2章 ナオ side
『なんで
こんなときに電話してくんの!!
……なんで……なんで…』
突然泣きながら怒られて
ケイスケは訳が分からなかっただろう
でも
黙って話を聴いていてくれた
上京の話を聞いた時の私の気持ちも
今の自分自身への
苛立ちや情けなさも
ケイスケがいなくなってからの
空虚感も……全部
『悪かった
オレがハッキリ言わなかったから
ナオにムリさせてたんだな
そぅだよな
待っててなんて
オレ勝手すぎたよな
オレは自分の夢追いかけてる
訳だからいいけど、
ナオは何も分からず
待たされ続けてたんだもんな
ごめん』