第1章 【黒子のバスケ】夏色花火
そう棗が言うと、リコの耳に無機質な機械音が響いた。
ツー、ツー、ツー、ツー…
「監督?どうしたんだ?」
日向が、訝しげにリコに話しかけた。
「たったの5分で…黒子くんが見つかったわ」
棗が黒子を連れてリコたちの前に現れると、リコはいきなり棗の肩を掴んだ。
「黒子くんはどこにいたの⁉︎」
リコの剣幕に驚くも、棗は素直に答えた。
「家庭科室の…カーテンの中にいました」
「いや、それ絶対見つからないでしょ⁉︎」
リコの盛大なツッコミが響いた。
「てか、なんで黒子くんもそんなとこにいたのよ…」
すると、黒子が困ったように目を伏せた。
「2号が迷子になっていたので…」