• テキストサイズ

【黒子のバスケ】【銀魂】ごちゃ混ぜ短編集

第2章 【銀魂】偽りの華


棗は潤んだ瞳を沖田に向けた。


「総悟…」


沖田はちっと舌打ちした。


「棗!俺はお前に惚れてるんでィ!お前も俺に惚れてるんだろ⁉それでいいじゃねェか!」


その言葉に、棗は目を見開いた。


その瞳からは涙がこぼれ落ちた。


「総悟ぉ!」


棗は土方の手を振り払い、沖田へと駆け寄った。


沖田は棗を抱きとめると、強く抱きしめた。


「もう…どこにもいかねェでくだせェ」


沖田が絞り出すように言った。


「…はい」


「…させるかよ!」


土方は抱き合っている二人に向けて刀を振り下ろした。


沖田はそれに気づくと、棗を背中に庇うようにして土方の刀を受け止めた。


そして素早い動きで間合いを詰めると、土方の腹部を刀で突いた。


「…ぐっ…!」


「…不意打ちでもなきゃあ土方さんに俺は殺せねェぜ」


その後、駆けつけた真選組によって土方は捕らえられ、今は牢屋の中らしい。


あの人は何を思ってこんな事をしたのだろうか。


虚しいだけの、偽りの愛で。


「あー、久々に棗が作ったプリンが食べたいでさァ」


「…じゃあ、沢山作るね。今までの分も…これからも」


これからの二人の道は、決して優しいものではないかもしれない。


それでも…


雲ひとつない青空の下で、二人の繋がれた手が離れることはなかった。
/ 42ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp