第1章 【黒子のバスケ】夏色花火
「はい」
リコが電話に出ると、ついさっき聞いた声が耳に入って来た。
『あっ、もしもし?さっき会った黒子くんのクラスメイトですけど』
「うん、どうしたの?やっぱりみつかんない?」
リコがそう尋ねると、棗は違いますと言った。
『見つかりましたよ、黒子くん』
リコは驚きに目を見開いた。
「は⁉︎だってまだ5分も経ってないわよ⁉︎」
『とりあえず見つけたので、そっちに向かいますね。今どこですか?』
棗はなんでもないように話を続けた。
「理科室の前だけど…?」
『分かりました』