第12章 傍にいたい
「告白はしたことある。お前だけにだけど。でも、されたことなんて生まれてこのかたないぞ」
『でも、松川君が……そう言ってた』
「嘘だろ。あいつ平気で嘘つくぞ」
「嘘!?なにそれ!!私がただ嫉妬してだけじゃん!」
枕をハンドバック代わりに何度も殴る
俺は、はははと笑って、
「嫉妬するくらい俺のこと好きなんだな」
そういえば、まるで凧のように顔を真っ赤にさせる
表情がコロコロと変わるやつだ
本当に一緒にいて飽きないし、すごくかわいい
『そうだよ、嫉妬するくらい一くんが好きで好きで好きで仕方がないの。ずっと一緒にいたいの。傍にいたいの』
「俺と同じだな。だったら別れる理由なんてどこにもない。だろ?」
はこくんと頷いた
それを合図に、俺達はまたキスをした
何度も角度を変えて、下を絡ませて、
自分たちの想いが離れて行かないように
何度も、何度も
しばらくキスをしたあと、お互いに離れる
軽く上がった息を整える
俺はをまっすぐに見つめた
「高校卒業したら、アパートとか借りて一緒に住もうぜ」
で、結婚しよう
俺はそう言った