第7章 それは突然に・・・
そんな部活づくしの夏休みが終わり
学校が始まった
の姿を見て、自然と頬が緩んだ
いつも通りの学校生活が戻ってきた
部活が終われば図書室に行って、と並んで帰る
くだらない話をして、笑って、キスをして
いつも通りの帰り道
いや、キスは毎日してないけどな
今日はたまたまキスをしただけだ
俺はどっかの誰かと違ってキス魔じゃないからな
でも、それを抜かしたとしてもいつもどおりの日常を送っていた
変わったことなんて何一つとしてなかった
なのに―――――――――――――
9月某日
その日は残暑がまだあって、気温が高く蒸し暑かった
10月の代表決定戦で勝つためにそれぞれ気合を入れながら、朝練をして
それが終われば教室に入る
首筋から垂れる汗を制服の袖で拭く
ぐるりと教室を見渡す
いつも椅子に座って友人と笑って話すの姿がこの日はなくて
風邪か寝坊だと思っていたし、友人たちもそんな感じで笑っていた
HRの時間になり、担任が教室に入ってきた
その様子は普段と違って、クラスがざわつく
「みなさん、よく聞いてください」という声は若干震えていて今にも泣きそうだった
何があったのだろう
静かになる教室に担任の声だけが嫌に響いた
「さんが、先ほど交通事故に遭い病院に運ばれました」
意味がよくわからなかった