第7章 それは突然に・・・
夏が来た
夏と言えば、プールだとか海だとか、暇を持て余した学生は遊びくれるだろう
だが、俺達にはそんな暇などないのだ
春高があるからだ
一次予選はないが、二次予選がある
それで頂上(てっぺん)を勝ち取らなければならない
二次予選は10月だが、時間が過ぎるのはあっという間だ
ぐずぐずなどしていられない
には悪いと思ってる
せっかくの夏休みもデートすらできない
それを言ったら彼女は
『私のことよりバレーに集中してよ。牛島って人を倒すんでしょ?』
と笑っていた
よくできた嫁だな、と花巻は言っていたが
全くその通りだと思う
放課後には二人で帰っているが
それ以外何もすることなく、時間だけが淡々と過ぎ
そして、夏休みが訪れた
と会える時間がもっと少なくなった
たまに休みはあるが、俺を気遣ってかは遠慮する
それでも会いたくて、部活が終わった夜など彼女の家に寄ったりしている
5分もないが、疲れた体にはいい薬となっている