第4章 はじめてのデート
「じゃあ、そんなちゃんにいいことを教えてあげよう」
『いいこと?』
「岩ちゃんはね、君にものすごーーーーくベタ……」
「何話してんだ、お前ら」
俺の言葉を遮って現れたのは、噂のご本人様
噂をすればなんとやら、ってね
少し不機嫌そうな岩ちゃん
「なんかむかついたから邪魔したくなった」
ぶはっと、まっつんとほぼ同時に吹き出した
それって、それってさ、
「岩泉、それってさ嫉妬じゃね?」
まっつんが笑いをこらえて、そう言った
お互いに嫉妬してたんだ
もうこいつらなに、くそかわいいんですけど
ちゃんをみれば、恥ずかしそうに、でも嬉しそうに笑ってるし
お互い本当に大好きなんだなって伝わってくる
よかったねと、小さく言えば、うんってかわいい笑顔で返された
あ~あ、俺もこんな可愛い彼女はほしいな
あ、今俺彼女いないからさ
彼女募集中でっす☆
岩ちゃんの嬉しそうな顔
幼馴染の俺でも見たことがない
ちょっとうらやましくなる
ゲイではないけど、でも、ずっと一緒にいた幼馴染を取られるのは少しだけ、寂しい感じがする
そんな俺の気持ちをくみ取ったのかは知らないけど
帰りにまっつんとマッキーからうまい棒をもらった
どんな気遣いだよって思ったけど、おいしくいただきました
番外編、終