第4章 はじめてのデート
「なんか、ごめんね。岩ちゃんとデートしてたのに」
『ううん。すごく楽しいよ。岩泉君が笑ってる顔も見れたし』
「本当に岩泉のことが好きなんだな」
まっつんの言葉に、ちゃんは「うん」と小さく頷いた
何この子、めちゃくちゃかわいい
これに岩ちゃんはノックアウトしたわけか
『でもね、たまに嫉妬しちゃうんだ』
「え?」
思わず聞き返した
そんな素振り見たことないから
『だって岩泉君、自分のカッコよさわかってないんだもん。岩泉君のこと好きな女の子だっているし。笑ったところとかかっこいいし。部活やってるときの真剣な顔もかっこいいし。いつもいつも嫉妬しちゃう。そんなかっこいいところ見せないで!私以外の女の子が惚れちゃうでしょ!って』
俺とまっつんは顔を見合わせた
例え岩ちゃんに惚れた女の子がいたとしても、岩ちゃんは振り向きもしないと思うけどな
だって、君にベタ惚れなんだから
浮気なんて馬鹿な考えは一切持ち合わせていない男なんだから
でも、岩ちゃんがモテるのも事実
俺ほどじゃないけど、彼も相当モテる
本人は気が付いていない
きっと、女の子全員俺が目当てだと思ってる
バカだね、本当に
女の子全員が俺を見ているわけじゃないのに
岩ちゃん目当てで来る子もいるんだよ
それをちゃんは、わかっているから不安になるんだろう